【連載】高校思い出クリック~青春群像記~
高校をシリーズで紹介する企画。今回は埼玉県立伊奈学園総合高校の7回目です。
第6回で紹介した伊奈学園総合(以下、伊奈学)ラグビー部卒業生の中には医療の道に進んだ者も少なくない。
群馬県立県民健康科学大診療放射線学部教授の大崎(だいさき)洋充(46、1997年卒)の代(11期)は、部活をボイコットするという前代未聞の「事件」を起こす。顧問は熊谷工ラグビー部で高校日本代表にも選ばれた絶対的存在の石井泰三。「先生はラグビーの能力は高くなくても、緻密(ちみつ)なカリキュラムを課しながら鍛え上げていくというやり方だった」
それに対し、サインプレーを駆使して派手な試合展開を好む傾向にあった大崎らは「先生の練習メニューには従えない。我々の考えた練習をしたい」と訴えた。最終的に石井は訴えを聞き入れてくれたという。
「愛と熱情をもって育ててく…